エスプレシボ1月号2008年 1月1日発行
2008年 子年 竹内幸一
新しい年が始まりました。今年は正月らしいとも言える雪のちらつく元日です。皆様、おうちでゆっくりした時間を過ごされていることと思います。
昨年は、出版記念の会など、皆様には大変お世話になりました。有難うございました。今年もまたいろいろ記念の行事がありますが、共に苦労し、共に喜んでいただければ幸いです。どうぞよろしくお願い致します。
さて今回は、1月1日の朝を特に選んで、このエスプレシボに取り組んでいます。と言いますのも、1948年子年生まれの私は、今年が還暦だからです。
調べてみますと、還暦とは、「干支が一巡し、起算点となった年の干支にふたたび戻ること。従って、満60歳となる年の1月1日に還暦を迎える事になる。」とありました。
私は、10月の自分の誕生日が来て還暦かと思っていました。しかし、今日がその日だと分かりましたので、元日の朝にいろんな思いを書こうと決めていたのです。
20歳前までに、大きな手術をしたり、2年余りも入院したりしていました。生死をさまよっていた私が、こんな日を迎えています。今でもあちこち悪いところもありますが、不思議なことに、いつの間にか、この日までたどり着きました。ありえないことのはずですが、これは現実なのです。
そのうえ、学歴もなく、体も不自由な私が、たまたまギターに出会い、それを仕事にすることで暮らすことが出来ています。ただ生きているばかりでなく、やりがいのある仕事まで与えられて、この日を迎えることが出来た感慨を、どう表現したらいいのでしょうか。神様の思し召しに、ただただ、深く感謝するばかりです。
年末に「俳誌・蕗」の忘年会があり、予定がありませんでしたので、久し振りに参加しました。その席で、主宰者の倉田紘文先生が、36年間俳句が続けられたことを、ご挨拶などで深く深く感謝していました。中でも、先生が、80数名の出席者すべての席を回り、一人ひとりの手を握り、お礼の気持ちを表したのには、胸が熱くなりました。
いろんな素晴らしい業績を残し、2000名を超える大結社を作り上げた先生が、末端の一人ひとりを本当に心の底から大切にしている姿を見て、私は、胸が震える思いがしました。30周年だとか何だとか、浮かれている自分を恥ずかしく思いました。
先ずここまで生命をいただけた天の恵みに感謝し、そして、いろんな場面で力になってくれ、一緒に生きてきてくれたすべての方に、心からのお礼の気持ちを持つことが、還暦を迎えた私の一番の仕事だと、倉田先生に教えられました。
折々にその気持ちを伝えたいとは思いますが、気恥ずかしかったりして、なかなか口で言えない事もあります。この場で、少しでも私の気持ちが伝われば幸いです。皆様、この還暦まで、共に生き、共に暮らし、いろんな場面でこの非力な私を支えていただいて、本当に有難うございました。心より、深く深くお礼を申し上げます。
その還暦に合わせる様に、今年はいろんな節目の行事が待っています。さわやかコンサート200回達成記念演奏会(3月29日(土)午後2時・ビーコンプラザフィルハーモニアホール)。第25回 春の音楽祭(4月29日(火)・サザンクロス)。ルベック30周年記念「第30回魅惑のギターステージ」(11月30日(日)午後2時・ビーコンプラザ。フィルハーモニアホール)。
たまたま重なっただけかもしれませんが、まるで私の還暦を祝ってくれるかのように、大きな行事に恵まれる年になりました。どれもこれも、実に沢山の人に支えられ、ふれあいながらこの記念すべき日を迎えられるものばかりです。
中でも、ギターで暮らしてきた私にとって、ルベックの30周年は、特別な感慨があります。辞書によると、30年は「半還暦」とも言うんだそうです。60年生きてきて、その丁度半分を、ルベック、ルベックと言いながら暮らしてきました。極端に言えば、私の人生のすべてをかけていた30年だと言ってもいいかもしれません。ギターがあればこそ、ルベックがあればこそ、何とか体が引っ張られてきたような気もします。私の毎日の、大きな目的であり、支えでした。
今、同年代の方は、定年という話を良くしています。仕事から完全に解放されて、新しいスタートを切るのが、何だか羨ましい気もします。大金の退職金や、相応の年金など、私には無縁のことです。ささやかな収入で、ボーナスなどももちろんありません。
しかし、今度の30周年記念のコンサートは、還暦を迎えた私への巨額な「退職金」とも言えます。これまで積み重ねてきたすべてがそこに集約され、ギター人生の大きな宝物になります。それだけで私は、幸せ者です。何の不足もありません。
そして、30周年を乗り越えた私に、また新しいギター人生が始まります。ギターを取り除いたら、ほとんど何も残らないような私です。命果てるまで、ギターに情熱を捧げて行きたいと思います。それが、これまで支えてくださった皆様への、私に出来る唯一の恩返しになることだと信じます。
皆様、今年1年またご一緒に暮らしていきましょう。どうぞよろしくお願い致します。
<行事予定>
■オペラ鑑賞 歌劇「ヘンゼルとグレーテル」 @
1月30日(水)午後1時半〜 500円
■第70回エチュード・ファミリー・クラブ例会
1月20日(日曜夜7時)サンシティー音楽院
■第14回 ニューイヤーコンサート
黒川
侑 ヴァイオリンリサイタル
会場 別府ビーコンプラザ・国際会議室
1月13日(日)午後2時開演 2,000円
前売り券発売中です。
●日本音楽コンクールを16歳で優勝の天才少年の演奏をどうぞお聴きください。いずれ日本を代表する演奏家となり、その演奏を聴いたという事が、誇りになるような逸材です。この機会をお見逃しなく。
■第32回 ハーモニアス歌声サークル「野ばら」
1月16日(水)午前10時半〜
■ほのぼの歌声サークル
1月9・16日・水曜日午後2時
■第200回 さわやかコンサート
1月25日(金)鶴見病院 6時40分〜
■さわやかコンサート200回達成記念演奏会
3月29日(土)午後2時〜ビーコンフィル
■第25回春の音楽祭 サザンクロス
4月29日(火曜日・祭日)
●ルベックスペシャルのお知らせ
1月新年会 1月27日夕方5時半〜春香苑
サンシティー音楽院レッスンお休みのお知らせ
□
5週目のお休み 29(火)〜31(木)
1月7日または14日(月)のどちらかはレッスンがあります。先生とご相談ください。
□お正月のお休み
新年1月1日(火)〜1月7日(月)
リレー随筆 153
子年は私の年 古手川 典子
はじめまして。ギターのレッスンを受け始めてやっと2ヶ月ちょっとの新参者です。
いきなりですが、私、平成20年に還暦を迎えることになってしまいました。いつの間にやら、こういうことになるんですね。
長い付き合いの仲良しグループの連中も、2年前から還暦を迎える人が出て来て、皆で「還暦旅行」をすることに決めました。2,3人還暦の人が溜まると、還暦を口実にどこかへ1泊旅行をするわけです。いよいよ私の番も近づいて来ちゃったなあ、と思ったときに、ひらめいたのです。私が主賓の時に何かやったら面白いかな、と。
このタイミングに、新聞でオンパクの催しの一つ、ギターコンサートを見つけました。「そうか、大昔に一度ギター教室に通ったけど、全然ものにならなかった。うまくいけば還暦旅行で皆を驚かせることができるも知れないし、もう一度やってみようかな。」という気持ちも働いて、コンサートに行きました。その後、体験レッスンをさせてもらい、本式に通うことに決めたのです。
ですから、ギターを始めたのには、還暦旅行であわよくば花形に、という不純な動機も実はあったのです。
さて、家には14歳になる老犬がいます。中型犬の14歳ですから、もうかなりのじいさまです。
ギターを始めてからは、習った曲を歌いながら犬の散歩をするようになりました。リズムの取り方とか、手で腰をたたきながら確認してたりするので、他人から見たら何だか変な感じかも知れません。「うーん。ここは難しいよ、りゅう(犬の名前です)。」などと話しかけたりもしてるので、いよいよもっておかしいかも。
話しかけると言えば、こんなことを思い出しました。車の後部座席に犬を乗せて外出していたときのことです。無意識に犬に話しかけてたらしいんですね。何か車の横から男の人の笑い声が聞こえました。バイクに乗って私の横で信号待ちをしていた若い男の人が、こっちを見て笑っているのです。車の窓は犬のために開けてありました。恥ずかしいやら、きまり悪いやら。でも、犬を飼っている人には分かると思いますが、犬は結構良い話し相手になるんですよ。愚痴も聞いてくれます。
先日、入院中の母の前で、2ヶ月余りのレッスンの成果を披露しました。
ギターを習っていることは話してありましたが、母の前で弾いたことはありません。ひっかかりながら、つたないギターを聞かせました。
母の感想は、「ギターというものはいいもんだねえ。もう一度やろうとして良かったねえ。」です。下手ながらも一生懸命に弾いたのが良かったのでしょうか。
所在無いときに、ふとギターを手にして自分で楽しむ、なーんてできるようになれたらいいな。とりあえず、還暦の日を目指して続けようと思っています。
徳田美和のきまぐれ日記 その 10
(ヴァイオリン科講師)
<お餅つき>
明けましておめでとうございます。皆さん、どのような年越しを過ごされましたか?私は実家の鹿児島に帰り、久し振りに家族全員とお餅つきをしたりして賑やかに過ごしたいなぁと思っています。(この原稿は、12月に書きました)
今回は、我が家の恒例行事、お餅つきの思い出話を書きます。音楽とは全く関係ないのですが・・・(笑)
私が生まれるずっと前から続いているお餅つき。年末に祖父と祖母の家に親戚が集まり、みんなで協力してする大行事なのです。小さい頃の私は、その雰囲気にたまらなくわくわくしていて、みんなの周りをチョロチョロと動き回っていた記憶が・・・。
さて、まずはせいろで餅米を蒸します。お米は各家族つきたい分だけの量を用意して、ひと晩水につけておきます。(母担当)
そのお米をせいろに移し、小枝を入れたかまどに火をつけ、時々うちわで風を起こしたり木を入れたりして、火が均等にまわるように、お米が蒸しあがるまで火の番をします。(父や兄担当。時々私・・・枝拾い・・)
そして蒸しあがると、ここからは時間との勝負!!蒸しあがったお米をすぐに臼に移し、男性陣が杵を振り上げ、女性陣が手混ぜを担当して、ペっタン、ペッタン!呼吸を合わせてお米が熱いうちに手早くつきあげます。(私、応援担当)
ここで祖母に呼ばれて、つきあがったお餅を入れるもろぶたに餅とり粉を敷いて待機。
さあ、つきあがったお餅が来ると、祖母は待ってましたとばかりに、長年つちかった特技で丸くちぎってくれます。祖母がちぎると丸めなおさなくてもいいくらいきれいでした。私達子どもは、それを手のひらでころころ転がしてまるーい形に造っていきます。
これも時間がたつと形が決まってしまうので、熱いうちに丸めていかないといけません。でも、お餅はあったかくて気持ちよくて、1個をいつまでもころころしていて、「早く〜!」と言われる私・・・。
しかしそんな私にもちゃんと任せられた仕事があったのです。それは、出来上がったお餅を七輪で焼く事!お餅つきが終わるとみんなでお昼ご飯を食べます。そのお昼のために、みんなが道具を片付ける間、せっせとお餅を焼く事!これが私の担当でした。
任せられたことが嬉しくて、職人気分で張り切って焼いていたなぁ・・・。七輪に炭を入れて網をのせ、その上にお餅を載せて、うちわであおぎながらお餅がぷく〜っと膨れるのを待ちます。早く熱がまわるようにボウルをお餅にかぶせて(きっと誰かに教えてもらった?!)時々ボウルを持ち上げてお餅をひっくり返して様子を見ます。
しばらくすると熱のまわりのいいところからぷくーっとお餅が膨らんで膨らんで!1つが膨らむとあっちも、こっちも!膨らんだお餅をしょう油につけて、もう一度網の上へ。2度焼きするんです。そして焼きあがったお餅を海苔で巻いて完成!!
完成した順にみんなに配って出来立てのホヤホヤお餅を食べていきます。あとは、母などがお吸い物とかを用意してくれて、みんなで賑やかにお昼をするのでした。
年によって集まるメンバーも変りましたが、お餅つきのない年はありませんでした。今年は祖父も祖母も天国からの参加。私の家族からは、父と母、兄と姉、そして兄のお嫁さんとおいっこも参加。餅ちぎりは母が受け継ぎ、私も手混ぜが出来るようになりました。杵でつくのは、挑戦するものの、へっぴり腰で、やっぱり男性陣の力には及びません。そしてやっぱり今年も、焼く担当かな?!
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ルベック30周年記念演奏会
魅惑のギターステージのすべて bP
今度の30周年記念コンサートには、様々なゲストが出演したり、特別なプログラムもあります。開催に先立ち皆様にその内容をこれから少しずつ公開していきたいと思います。
今回は、特別招待メインゲストのご紹介です。詳しいご紹介は次回に譲りますが、日本を代表するギタリスト「稲垣 稔」さんの素晴らしい演奏をお楽しみいただきます。
音楽だより♪296
エスプレシボ 2月号
■特集号 第4回新春俳句大会
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高橋猛さんを悼む竹内幸一
暖冬という言葉が霞んでしまうほど、このところ寒い日が続いています。しかし気温や天候が、その頃らしい旬の味わいが出るのはいいことですね。寒さが厳しいほど、春の訪れが嬉しくなります。
さて今月は、長い間ギターを続けてこられた方とのお別れを書かねばなりません。辛いことですが、命の燃え尽きるまで、ギターのことを思い続けてくれたことに、深く感謝しつつお別れをしたいと思います。
資料を調べてみますと、高橋猛さんは、連盟の演奏会の第15回から出演しています。中部公民館をまとめる代表として、会議や新年会などにご参加をいただき、連盟の活動にご尽力して頂きました。
15年余りの長いお付き合いが、グループの方にどのように残っているか、1例をご紹介しましょう。
『ご連絡メール、いただきました。メールを読んでしばらく動けませんでした。さわやかな高橋さんに週に1回お会いするたびに、「自分もあんなふうに年をとりたい」と思っていました。いつもにこにこと笑顔をたたえた高橋さんのお顔を思い出し、悲しみでいっぱいです。高橋さんには私のような若僧にも丁寧に接していただきました。涙を禁じえません。ご冥福を祈るばかりです。』(副島)
訃報をお知らせしたところ、ギター仲間のお一人から、そのようなメールを頂きました。また、「ショックで一晩眠れなかった」と言う方もおられました。高橋さんが、グループの中で、どれだけ大切な存在だったかが、お分かりいただけることと思います。
高橋さんには、このエスプレシボに、【我が闘病記】と言う原稿をお寄せ頂きました。ご記憶の方も多い事と思います。病気のことや、病院の職員のことなどを明るいタッチで報告してくれました。時折入院先から電話をいただき「絶対に、何としてでもギターに戻ります。頑張ります」と、話していました。その強固な意思の通り、途中でかなり回復して退院し、何度か教室に来てくれました。娘さんの介護を受け、杖にすがるようにして、一歩一歩、ギターをやりたいと足を運んでくれたのです。しかし、それもほんの束の間で、1月19日に帰らぬ人となりました。(享年76歳)
残念でなりませんが、それでも私は、終生ギターで高橋さんとお付き合いをさせていただいたことに、満たされた思いでいっぱいです。いろいろとありがとうございました。心よりお礼を申し上げます。(合掌)
先日ギター仲間とお参りに寄らせて頂きましたが、その時、「父の後をついで、私もギターをやります」という、娘さんの嬉しいお話も頂きました。高橋さんのギターへの愛情が本物だったからこそ、親子2代の継続が出来たのだと思います。素晴らしい遺産相続ですね。
私は13才の時に父親を亡くしましたが、ギターの仕事をしていますと、父親代わりのような方に時折出会います。どうしてこんなに良くしてもらえるのだろうと不思議に思うほど、深い結びつきが生まれます。しかし、20年30年と時間が過ぎますと、いつしかご恩を受けた分だけのさびしさに出会うことにもなります。辛いことですが、そのお別れまでお付き合いをさせていただけたことに深く感謝して、悲しみに耐えたいと思います。
第4回 サンシティー音楽院
新春俳句大会
沢山の方のご協力をいただき、今年もメール俳句大会が開催できました。皆様ご協力有難うございました。それぞれの方の選評を読みながら、俳句の新しい魅力をどうぞ発見してください。
【第一席】
焚き火して心平らになりにけり (小春・13点)
特選 火は情念を燃え上がらせるものである反面、魂を静かに浄化させるものでもある。焚き火をじっと見ている。作者は、今、静かに墨を擦っているときの気持ちにも似て、穏やかな平安の境地である。 (渓石) 特選 火というのは、心を躍らせると同時にしんとさせるものがあります。
原始の自分を思い出すのでしょうか。共感を呼びます。(典) 特選 燃え尽していく炎を見ていると、小ざかしいいろんな雑念も一緒に取り去ってくれるようです。(嫁が君) 準特 何も考えずに、陶酔したようにただひたすら燃える炎を見ているんでしょう。(の) 並選 焚き火で何もなくなった所で、いろんな雑念も消え、心新たになった思いが出ていてよかったです。(彩) 並選 穏やかな昼下がり。かたずけも終わった晩秋を感じます。(笑風)
【第二席】
裸木や今日も虚空を抱えけり (嫁が君・12点)
特選 葉を落とし冬枯れても、大地にしっかり根を下ろして大空を力強く、つかんで離さない。そして春の到来と 同時に溜め込んだエネルギイを爆発させるのか?老人への応援歌とも若者への讃歌ともとれる。イイね。『今日も』が効いている。(福) 準特 自然のあるがままを受け入れて凛々しく立つ裸木の潔さ、男性的な強さを感じました。(小春) 準特 凛とした冬の空気を感じます。(典)準特 雰囲気的に一番好きな句です。(中) 準特 凛として一人でも強く生きていくぞと言う感じがします。(笑風) 並選 「虚空を抱え」が上手いですね。裸木の様子がよく見えます。(たつ女)
【第三席】
古き文そっと加えて落葉焚く (たつ女・10点)
特選 やっぱり今が幸せ。ずっと気がかりだった手紙に決着をつけた。〜そっと加えて〜にぐっときました。(さと乃) 準特 ・・・(明)準特 長い間思い出のためにしまっておいた文と、お別れする気持ちになる時が来ました。こうして、人生が過ぎてゆきますね。(嫁が君) 並選 「そっと加えて」に、捨てきれず大事にしていた古き文の内容(若き日のラブレター?)が伺える。最近は、近所迷惑とか火災防止の観点から、庭先での焚き火ができないのが寂しい。(渓石) 並選 大切にされた古き文も、紫の炎になって成仏したことでしょう。(の) 並選 古き文はやはり恋文でしょうか。 破って捨てるには忍びない・・・一文字一文字炎となり煙となって消えていく。ロマンチックな女性を想像しました。(小春)
<行事予定>
■オペラ鑑賞 歌劇「ヘンゼルとグレーテル」 A
2月6日(水)午後1時半〜 500円
■第71回エチュード・ファミリー・クラブ例会
2月10日(日曜夜7時)サンシティー音楽院
■第33回 ハーモニアス歌声サークル「野ばら」
2月20日(水)午前10時半〜
■ほのぼの歌声サークル
2月20・27日・水曜日午後2時
■第201回 さわやかコンサート
2月22日(金)鶴見病院 6時40分〜
■グループ「若葉風」ライブハウス竹の里コンサート
3月2日(日)午後2時〜 500円(1ドリンクつき)
竹内幸一・後藤一成・佐藤至徳出演(前売券あり)
■さわやかコンサート200回達成記念演奏会
3月29日(土)午後2時〜ビーコンフィル
■サンシティー音楽院25周年記念 第25回春の音楽祭 サザンクロス 4月29日(火曜日・祭日) 記念の発表会です。思い出作りの一日に、皆様のご出演をお願いします。
■ルベック30周年記念
第30回「魅惑のギターステージ」
11月30日(日)午後2時 ビーコンフィル 千円
●ルベックスペシャルのお知らせ
2月の練習日 2・9・16・23の4回
サンシティー音楽院レッスンお休みのお知らせ
□
5週目のお休み 29(金)
【入選優秀句】
寝込む日や祖母寄り添いて玉子酒(嫁が君・9点)
特選 風邪で寝込み、熱っぽいわたしにお祖母ちゃんは昔と同じに熱い玉子酒を作って、心配そうに覗き込み、さあこれ飲んでぐっすりおやすみ・・と言ってくれる。いつか子供の気分に帰りますね。(なな草)特選 寝込んで久しぶりに自分の母に作っもらった玉子酒、やさしさ、なつかしさがでているとおもいました。(田) 準特 ・(河)並選 母の優しさは最高だけど、おばあちゃんのそれはとっても柔らかく、ふんわりとしていて踏み込んでこない優しさ。
(さと乃)
限界集落ふるさとの夕焚き火 (嫁が君・9点)
特選 限界集落、増えていることでしょうね。人事ならず気になりますが・・本当に寂しいですね。夕焚き火の季語が活きていると思います。(たつ女) 特選 人口の半分以上が65歳以上だという限界集落、厳しい現実だけれどそこには静かで帰っていくふるさ とという場所があり焚き火をする暮しがある。寂しさと懐かしい温かさのある句だと思いました。(小春) 並選 題材が良いのに惜しい。何も焚き火でなくとも良かったのではないか。(福) 並選 高齢化と過疎化して行く村と言うのでしょうか。しかし幼い頃とほとんど変わらない風景を見ながら焚き火にあたる。感無量です。 (さと乃)並選 風景が浮かんできます。(中)
千代紙の敷き詰めたるや落葉焚き (半寿・7点)
特選 いろいろな、落ち葉が、いろいろなもようにみえたりして、たきびにするのが、おしいような、そんな、たきびで
す。(葉ぼたん) 準特 落葉はまるでパッチワークのようで、この季節の色合いが美しいですね。それが千代紙に例えられていてなお、なつかしさややさしさが伝わりました。(彩) 並選 紅葉した葉っぱは他の落ち葉より好もしいですよね。(典) 並選 やさしさを感じました。(笑風)
凍り付く枝に虹色冬の花 (葉ぼたん・7点)
特選 白い冬の景色にほのかに色づくような虹色の描写が美しいと思いました。(彩) 特選 樹氷が陽にてらされて虹色になっている様子が目にうかんできます。(中)並選 季節感が良く出ている。(高)
保育士を取ってはみても介護が先 (美・7点)
特選 私もそう思う。(高)特選 ・・・(明)並選 現在の社会を映しているようで、みにつまされますね。(葉ぼたん)
里帰り気兼ねのいらぬ夕焚き火 (渓石・5点)
準特 このごろ住宅地で焚き火をすることは出来ません。里帰りの田舎の日暮れ時、焚き火をすれば、紫の煙があがるのが懐かしい。 パチパチと落ち葉や枯れ枝の燃える音も、煙たい匂いも懐かしいですね。もちろんプラスチックなんか燃やしませんよ。(なな草) 並選 わたしも、実感。それが気兼ねなく出来るという事は、それだけ滅び行く里の表れかもしれませんが。(嫁が君) 並選本当に里帰りはいいものです。もう今は自分が「里」になってしまいましたが。(たつ女)
並選 何をするにも、のびのび出来る様子が、よく分かります。また、焚火ができるお里に、ゆとりを感じました。(寒たろう)、
クリスマス母の卒寿の誕生日 (さと乃・5点)
準特 純白な、神聖なものを感じました。(寒たろう) 並選 めでたしめでたしだが、デコレーションケーキを食べる機会は一回減ってしまったかも。(渓石) 並選 卒寿のお母様ですから当然お年寄り、そのおばあちゃまのお誕生日がクリスマスなんて、なにか明るくって、ハイカラで楽しいではないですか。おめでとうございます。次のお祝いは白寿ですね!(なな草) 並選 毎年のことなのでしょうが、そうやって2倍のお祝いそして来たから長寿なのかも。(嫁が君)
眠る子を懐に入れ初詣 (小春・5点)
特選 今年の初詣は寒かったですねきっと暖かいこどものぬくもりがこちらまで、とどくようです。(葉ぼたん)並選 我が家も初孫ができ同感しました。(田)並選 お子さんがまだ幼いころの思い出でしょうか。懐だから着物?ならば昔?と想像しました。そんなお父さん見かけたなあと懐かしい年越しの夜を思い出しました。(なな草)
落葉焚く神社の杜の昼下がり (さと乃・5点)
特選 風景が見えてきました。朝見神社かな。(の)並選 季節を感じる(高)並選 ・(河)
どの人も笑顔焚火に照らされて(なな草・4点)
準特 我が家は紅白のあと火売神社に行きます。けど、まさにそのときの句ではないかと思えるような気がします。お参りの後みんなで焚き火を囲んでいます。(田) 並選 囲むもの、共有できるもの、そんな物事に、とても大切なことが含まれている気がしました。(寒たろう)
並選 寒い日の焚き火は、皆の心の中まで温かくつつみます。それが笑顔となって表現されているのだと思いました。(彩)
しわぶいて益々意固地傘寿翁 (たつ女・4点)
特選 ・(河)並選 現在の80歳はまだまだかくしゃくとして元気です。一家の中心にでんと座っていらっしゃる姿が浮かびます。(小春)
荒れた手をそっと撫でてほめてやる(笑風・3点)特選 冬は特に水が冷たく、家事をするのが本当に大変です。その荒れた奥さんの手を見て考えついたのかな?この俳句をよんだ時に旦那さんの優しさを感じました。(長) 並選・・(明)
禊ぎして劫火鎮まる日の出待つ (福・3点)
特選 新しい一年の初まりを心新たに待つ作者の気持ちが伝わります。(笑風)
遊歩道子供と歌って堂々と
(美・3点)
特選 なんと清々しい!美味しい空気が体中にたくさん入ってくるような、気持ちの良い句でした。季節が分かりませんでしたが、いつまでも、こんな光景があって欲しいと言う気持ちで特選にしました。(寒たろう)
懐かしむこと日々多し冬至風呂 (渓石・3点)
準特 同感です。マイナス思考ではないのですが、懐かしんだり、又、反省、後悔したり・・の日々です。特に仕舞い湯の中などでは。(たつ女)並選 ・(福)
玉子酒効かねば玉子抜きの酒 (溪石・3点)
準特 酒好きは結局玉子酒ではものたりないなぁ(笑)ということですね(長)並選 軽妙洒脱の明るさが好きです。(の)
鰭酒や別れの宴酔い深し (半寿・3点)
準特 ヘコ替えの友との別れは切ないもの、しかも年老いての別れは 尚更である。居酒屋での酒はいつになく深酔してしまった。 人生の悲哀がにじむ秀句。(福)並選 (河)
玉子酒心のしこり解かし行く (さと乃・2点)
準特 風邪を追い払うために飲んだ玉子酒が、澱のようによどんでいた心まで少しずつ清め、妻との距離をぐっと近づけてくれた。(渓石)
子うさぎが胸に抱かれて死んでゆく(美・2点)
準特 散文的にも思えるけど、どきっとさせられた。死に行く時を見守る優しさと強さ。
(さと乃)
沢山の葉のぬくもりや落葉焚き (寒たろう・2点) 準
特選 ぬくもりを感じる(高)
子も三十路鰭酒の味覚えけり (小春・2点)
並選・・・(長)並選 三十路の子を持つ親として 感慨深い句です。(中)
【入選句】
飲めたらな下戸の戯言
除夜の鐘(笑風・1点)
並選 同感です。(田)
『千の風』聞き紅白のテレビ閉ず(なな草・1点) 並選 ・・(長)
下戸の身は屠蘇持て余しあらたまる(福・1点)
並選 形だけ口をつけてみたのでしょう。ほほえましい。(典)
チリチリと渇いた葉脈火に溶けて 笑風・1点)並選・・・(明)
照れながら52回目の屠蘇交わす(なな草・1点)
並選 てれる心がいつまでもいつまでも残していたい気持ちがでてるようです。できれば、こうありたいですね。(葉ぼたん)
【お便り】
★新春俳句大会、楽しませていただきました。お忙しい中、毎年楽しい企画をありがとうございます。「焚き火」への思い、いろんなお酒の飲み方、家族との関わりなどなど想像しながら、感心しながら、作るのも選ぶのも大変でした。今回は予想もしない一席に選んでいただきありがとうございました。「焚き火」の兼題は最近自宅で焚き火をすることがなくなかなか実景を詠むことができなくて苦労しましたが昔のことなど思い出しながらつくりました。私の思い以上の選評もいただき嬉しかったです。良いスタートがきれましたので、今年も俳句の勉強を続けていこうと思います。(小春)
★お世話、本当にご苦労様でした。新米がいいお点をいただいて恐縮です。皆様の感想もいろいろで、なるほど・・・と納得。私は、他の方の句を読む修練の必要を感じました。有難う御座いました。これを励みに来年も頑張ります!(たつ女)
★新春俳句大会の結果発表、先程楽しく読ませていただきました。今回初参加でしたが、幸一さんはこの様な楽しいこともたくらんでおられるのですね。どの句も味わい深かったのですが、それぞれの句への選評もまた、楽しいものでした。このくらいの投句数だったら選句も楽ですね。(渓石)
★結果発表ありがとうございました。やはり秀句は皆様同じ感動なのですね。毎年刺激を受けて、俳句ばかりでなく、生きていく姿勢を考えさせられます。(なな草)
音楽だより♪297
エスプレシボ
パラチオン
竹内幸一
今年の冬は、冬らしい冬でしたね。これで冬かと、笑い出したくなるようなよう日が、今年は少なかった気がします。例年、これが2月の天気?と馬鹿に陽気な日差しに、暖冬のへの底知れぬ恐怖も感じたりしていましたが、今年は素直な冬らしい季節に出会いました。有難いことです。
それにしても世間では、よくもまあこれほどと思うほど、いろんな事件が報道されますね。中国産食品の毒物混入問題、沖縄基地問題、イージス艦の漁船衝突問題・・・と、日替わりのように続いています。この大臣を攻撃しようと思っていたけど、こっちの方が重大だから、矛先をこちらの大臣変えよう・・・と言う笑い話のような新聞記事も読みました。冤罪事件で槍玉に挙げられそうになった大臣は、次の大きな事件報道を喜んでいるかも?
まあ、それはさておき、そんないろんな報道の中で、一つなつかしい言葉に出会いましたので、今月はその郷愁を少し書かせてください。
「パラチオン」・・・幼年時代が農業でなかった方、そして年代によっては、この言葉を知らない方も多いことでしょう。中国産冷凍食品から、いろんな毒物が検出されていますね。舌をかみそうなほかの名前には、全く反応しなかった私ですが、「パラチオン」にだけは、ピッとよみがえる何かがありました。故郷の景色が浮かび、一気に少年時代へ戻ることの出来る言葉でした。
はっきりした記憶ではないのですが、「パラチオン」は、たぶん田植えが終わって、かなり稲が成長しかけた頃の農薬散布に使われたのではないかと思います。田の周りに綱を引き、赤い布が所々に下げられていました。
いろんな通達が役所からあったからでしょうか、学校でも家でもその猛毒「パラチオン」への注意が、何度も繰り返し私達小学生に伝えられました。何か、妙に厳粛に「いいか、この田に入ると死ぬんだぞ」と、父親から宣告されたものです。
それにもかかわらず、後で学校へ行くと、Nと言う同級生が、その猛毒にやられて死んでいたことがわかりました。なぜか分からないのですが、田に入って、その農薬入りの水に触ったようでした。その話を聞いたあと、田の近くを通ると、稲の株の周りにある水に、なんだか恐怖を覚えてぞっとしたものです。
10年そこそこしか生きられなかったNですが、そのNがいたからこそ、「パラチオン」と言う農薬名が、私に刻印されたのでしょう。痩せてひょろっとしたNの姿が思い出されます。合掌。
思えば、もうあれから50年、半世紀が過ぎました。そういえば、1月の病院のコンサートで、「ああ上野駅」と言う曲をギターソロで弾きました。♪就職列車に揺られて着いた。遠いあの夜を思い出す。♪と言う歌詞の入った望郷演歌です。猛毒パラチオン散布の村から、ほとんどの若者は町へ出て行きました。その若者が時おり上野駅で田舎を思い出す歌です。♪どこかに故郷の香りをのせて、入る列車のなつかしさ♪ホームの時計を見つめていたら母の笑顔になってきた♪と歌います。
みんなそれぞれいろんな苦労をしながら、町で暮らしてきたことでしょう。功成り名を遂げた者、失意のうちに挫折した者・・・いろんな噂を聞きましたが、それももう終点に近くなりました。団塊世代の大量退職で、帰省列車に乗って田舎へ帰る方もいるようです。時代が大きく動く時期ですね。
また、3月の病院コンサートでは「達者でナ」という「ああ上野駅」よりもっと古い曲を演奏する予定にしています。♪わらにまみれてヨー、育てた栗毛♪と、手塩にかけて育てた愛馬に別れを告げる歌です。売られていく馬に、♪風邪ひくな、達者でナ♪と三橋美智也が呼びかけているやさしい曲です。
いつごろからでしょうか、農業で使う牛や馬の姿を全く見なくなりました。ものを言わない、冷たい鉄の耕運機やトラクターばかりが目に付きます。今の子ども達には、各戸に一頭ずつ牛がいたなどと言ってもまったくイメージが沸かないでしょうね。
思えば素朴というか、本当にのどかな田園風景でした。当たり前のように、牛馬と人が一緒に生きていました。学校には人が溢れ、八坂神社の祭りには、人の列が押すな押すなと続いていました。
それが今は、学校も廃校になり、耕作放棄の荒地が増え続け、あと10年で村が滅びると言う、限界集落になっています。このまま日本の田舎は滅びていくのでしょうか。
それともいつの日か、安さより安全とか、世界の食料の逼迫から、自分の国の食料は、日本内地で日本人がまかなうんだと言う時代が来るのでしょうか。食料の自給率向上のために、またあちこちの捨て畑が開墾され、日の目を見ることがあるのでしょうか。田舎が、かっての賑わいを取り戻すような時代が来ることが、いつの日かあるのでしょうか。
分かりません。もしあるにしても、たぶんそれは遠い先のことでしょう。それは、私達団塊の世代の、昔を懐かしむ、切ないノスタルジアでしかないのでしょう。 今回は、一つの農薬名から、50年前の少年に戻ってみました。
<行事予定>
■グループ「若葉風」ライブハウス竹の里コンサート
3月2日(日)午後2時〜 500円(1ドリンクつき)
竹内幸一・後藤一成・佐藤至徳出演(前売券あり)
■オペラ鑑賞 歌劇「戦争と平和」 A
3月5日(水)午後1時半〜 500円
■第72回エチュード・ファミリー・クラブ例会
3月9日(日曜夜7時)サンシティー音楽院
■第34回 ハーモニアス歌声サークル「野ばら」
3月19日(水)午前10時半〜
■ほのぼの歌声サークル
3月12・26日・水曜日午後2時
■第202回 さわやかコンサート
3月28日(金)鶴見病院 6時40分〜
■サンシティー音楽院25周年記念 第25回春の音楽祭 サザンクロス 4月29日(火曜日・祭日) 25周年記念の発表会です。思い出作りの一日に、皆様のご出演をお願いします。申込用紙が出来ました。決心を固めて早めにご準備をお願いします。
■サンシティー音楽院講師演奏会
7月13日(日)午後2時〜シャンテドール
■ルベック30周年記念
第30回「魅惑のギターステージ」
11月30日(日)午後2時 ビーコンフィル 千円
●ルベックスペシャルのお知らせ
3月の練習日 1・8・15・22・29の5回
サンシティー音楽院レッスンお休みのお知らせ
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5週目のお休み 29(土)〜31(月)
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祭日お休み 3月20日(木)
エスプレシボ 300号記念
特別号発行
皆様のお便りを募集します!
この新聞は、音楽院スタートの1983年(昭和58年)7月に第1号を出しました。以来25年毎月発行し、今年の6月号で300号になります。
この6月号は、300号記念特別号にしたいと思います。日頃この新聞を読んでのご感想やご意見などどうぞお寄せ下さい。長さや内容は自由です。5月20日が締め切りとなります。よろしくお願いします。
徳田美和のきまぐれ日記 その 11
(ヴァイオリン科講師)
<春を弾いて思う事>
まだ朝晩と寒くて、ストーブ・湯たんぽから離れられない私ですが、こよみの上では早いもので段々と春に近づいてきています。
この時期になると弾きたくなる曲、今、ベートーヴェンの「スプリングソナタ」を弾いています。この曲は実はベートーヴェンが「スプリングソナタ・春」と名付けた訳ではなく、曲の雰囲気から誰ともなくこの題名で親しまれ、それがいつの間にか定着してしまったのだそうです。でも私も弾いていて春の風をイメージしてしまいます。
冒頭は草原の中をいくさわやかな風、そして花びらを優しく揺らすやわらかな風、突然、突風になったり、木々の中を遊ぶようにすりぬけたり、緑と花のあふれる暖かい春の中を通る様々な風たち。時々遠くで雷が鳴ってそれが静かになるとまた光がさして・・・なーんて勝手にイメージをふくらませると、テクニックの事だけに縛られずに自由に感じる事ができて楽しいです。
ベートーヴェンが生きていたらどんな気持ちで作曲したのか聞いてみたいものです。ベートーヴェンは自然をこよなく愛した方で、よく散歩をしていたそうで、きっと自然からインスピレーションをもらうことが沢山あったと思います。
この曲を作曲したのは、ベートーヴェンが30〜31歳、耳の病気に気づいてから5・6年経った頃だったそうです。耳の病気が人に知られると音楽家としての生命がなくなると恐れたベートーヴェンは誰にも打ち明ける事ができず、一人悩んで、ついには自殺しようと遺書まで書き出したそうです。しかし、その遺書を書く中で「神が自分に課した使命に従って人類のために創作する」と思い返し、古い自分を葬り去って新しいスタートをすることになったのだそうです。
ここからの作品は伝統的な公式に従っているのではなく、ただ上品で美しいものではなく、自由に、時には強烈に、そして雄大になっていく、と本には書かれていました。ベートーヴェンの創作第二期といわれた時期に作曲された「春」、人生をかけて音楽の道を歩んだベートーヴェンの作品の私が今触れているのは、とてもすごいことで、とても大切に演奏しなくちゃと、気持ちが益々入ります。
この寒さも味わったら暖かい春の喜びもいっそう強く感じる事ができるのかなぁ・・・。気温的にも春が待ち遠しい私です・・・
サンシティー音楽院
オカリナ教室 開講
3月より、渡辺明子先生をお迎えして、心にしみる音色のオカリナ教室を開講することになりました。どうぞ皆様ご利用下さい。
<講師のご紹介>
初めまして、このたびサンシティー音楽院で「オカリナ教室」を担当させて頂くことになりました渡辺明子です。
16年前にオカリナに出合い、独学でオカリナ演奏を学んで来ました。
オカリナは職人さんの手作りによって、ひとつひとつ土から生み出された楽器で、音の高さによって種類は様々です。
通常はハ調(C管)・へ調(F管)・ト調(G管)の3本を使用します。基本的には独奏用の楽器ですが、仲間がいれば2重奏や3重奏なども楽しめます。オカリナを始めてみたい方がおられましたら、楽器のお世話も致します。
この可愛らしい素朴な楽器は、吹く人によって色々な表情を見せてくれます。「鳥のさえずり」「木々のそよぎ」「寄せる波音」「大地の息吹」等々…。
そのやさしい音色はまさに「癒しの世界」です。一人でも多くの方にオカリナの魅力をお伝えできるよう努力して参りますので今後とも、どうぞよろしくお願いします。
《 プロフィール 》
* 1953年 別府市生まれ(おひつじ座・O型)
* 昭和51年4月 別府市教育委員会社会教 育指導員(レクリエーション担当)を拝命。
* 少年自然の家を始め、公民館活動や福祉の現場、小学校の余暇活動などでレクリエーションの普及に務める。
* 16年前にレクリエーション学習の一環としてオカリナに出合い、憂いを含んだオカリナの音色に魅せられ、以後独学で学ぶ。
* 平成16年度より別府市中部地区公民館主催講座「オカリナの調べ」の講師として、「和みの音探し」と「オカリナの楽しさ」を伝え続けている。
* 現在 ◎オカリナの調べ・みずぐるま主宰
◎日本レクリエーション協会公認指導者
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ルベック30周年記念演奏会 11月30日
魅惑のギターステージのすべて bQ
<メインゲスト・稲垣 稔(ギタリスト)
詳細プロフィールをご紹介します>
兵庫県明石市出身。11歳でギターを始め、佐本博、近藤敏明両氏に師事。
1975年、第2回日本ギターコンクール(大阪)第1位。77年、渡仏。パリ国立高等音楽院ギター科に入学、A. ラゴヤ氏に師事。
1980年、同音楽院を首席(プルミエ-プリ)で卒業。パリU.F.A.M. 国際音楽コンクールギター部門第1位。第6回セゴビア国際ギターコンクール(スペイン)第1位。81年、第6回ガルニャーノ国際ギターコンクール(イタリア)最高位。82年スペイン・日本両政府主催による「日本週間」で日本人ギタリスト代表としてリサイタルを開催。84年、ジョルジュ・シフラ主催の新進演奏家オーディションに合格。85年、フランスのテレビ番組「ユネスコ40周年記念」にゲスト出演。87年、サブレ国際ギターコンクール(フランス)第1位。
1993年、第48回文化庁主催芸術祭音楽部門で、『芸術祭賞』を受賞。94年、CDアルバム、「ソナチネ」「ファンタジア」「レヴリ」の3枚を発表し、いずれも「レコード芸術」誌等で特選などの高い評価を得る。
1995年、兵庫県より、平成7年度「兵庫県芸術奨励賞」を受賞。また、同年イケヤ = セキ彗星の発見者として名高い関勉氏により、新発見の惑星に「イナガキ」の名が付けられた。これは現代ギタリストとしてはセゴビアに次いで2人目となる。
1996年・97年、連続でJ.G.A.(ジャパン・ギター・アソシエーション)主催の『ギターフェスティヴァル』にゲストとして招かれる。98年、11月J.S.バッハの2台のギターの為の「イタリア協奏BWV971」(稲垣、松本共編)が現代ギター社より出版された。99年、6月 東京文化会館にてチェコの名門、ヤナーチェク弦楽カルテットと共演し絶賛される。7月CDアルバム「イタリア協奏曲(J.S.バッハ)」(ギターデュオ)がEXTONレーベルより発売される。
2001年、4月第5回ヴァンドーム国際ギターフェスティバル(フランス)に日本人ギタリストとして招待演奏し、絶賛される。
2002年、8月 第7回フェルモ国際ギターフェスティヴァル(イタリア)に日本人ギタリストとして招待演奏し絶賛される。
2003年、10月タイ国際ギターフェスティヴァル(バンコク)でリサイタル、国際ギターコンクールの審査員を務め、2004年10月にも再び招待演奏する。
2004年、3月大阪のフェニックスホールにてジャズトリオとの共演、「ピクニック組曲」(C.ボリング)全曲を本邦初演し話題になった。
2006年、9月ニューCDアルバム「Songs」が褐サ代ギター社よりリリースされ、「レコード芸術」誌で“特選盤”に選ばれる。
これまでにフランス、スペイン、イタリア、スイス、韓国、日本等でコンサートや講習会を催すほか、TV・ラジオにも出演し、幅広い活動を行っている。
♪考え抜かれた緻密な曲作りが、自然で豊かなギター音楽を聴かせてくれます。特に、そのギターの音色の美しさでは、日本を代表する方です。どうぞ皆様、ギターの真の喜びに出会えるギタリスト、稲垣稔さんを楽しみにしていてください。♪