サンシティー音楽院 音楽だより♪283 改訂版
エスプレシボ 新年号
新しい年を迎えて 竹内幸一
皆様、明けましておめでとうございます。いろいろな出会いのある、にぎやかなお正月をお迎えの方も多いことと思います。今年もまた牛のよだれのように、この新聞を続けたいと思いますので、どうぞ昨年同様のご愛顧をお願いいたします。
さて今年の1月号は、私の年賀状を取り上げました。実をいえばこれは家族に評判が悪く、「私は自分の好きなように書こうっと」・・・と、合同年賀が成立しなかったという経過もあります。それで名誉挽回?ここで内容の深さを知らしめようと言う魂胆もありますが・・・さてうまくいきますかどうですか・・・?
餅つき 紅白 除夜の鐘 年賀状
繰り返してきた 30回、40回、50回・・・
流れるように繰り返してきた
もうどれもこれも珍しくもない が
やはりこの新しい一歩が 嬉しい
心身の昂ぶりや小さな棘や束の間の安堵や演奏の怖さへの不安や会の成立への心配や人の優しさや別れのさびしさや仲間の有難さや・・・・・・
そんなさまざまな日々の中へ また
スタートできる恵みを頂けた事が 嬉しい
毎年そうですが、私の年賀状は、謹賀新年とか賀正とかの決まり文句ではなく、生(なま)の言葉の自分の気持ちを書いています。手の込んだ版画や、時間をかけたスケッチなどと同じように、ちょっと個性的でありたいという願いがあるからでしょう。
さて、今回の正月は、私にとって58回目になります。最近何かで読みましたが、10歳になれば、1歳の時の10分の1、30歳になれば30分の1の速さで1年が過ぎるのだそうです。そうですよね・・・子どもの頃は次の正月など遥か彼方の、見えない先のような気がしていましたからね。見るもの聴くものが新鮮な間は、時間を長く感じるんでしょうね。
ですから・・・58回も紅白や、年賀状に接すると、またこれかと、新鮮度はそれこそ58分の1になるわけです。しかし、そうは言ってもやはり、このまっさらな1年への第一歩のけじめに対しては、それなりの感慨があります。なぜなんでしょうか?
生きていくうえでは、いつも何か問題の波がやってきます。ひとつが消えて、やれやれと思っていると、ちくっと刺さるとげがなぜかまたあらわれるのです。
しまった、あんなことを言わねばよかった、失敗した。
しまったあの書類をよく読んでおけばよかった。まあいいやと流さずに、きちんと処理して置けばよかったと・・・思い起こせば、とげの芽生える要因の思い当たることはあります。それは、人間関係の離反や、嫌悪などの辛い現実につながる事にもなります。しかし、どこかここかに、いつしかミスが出てしまいます。調子に乗った時など、つい気配り目配りをないがしろにしています。そのたびに反省はするのですが・・・。
また個人コンサートを開けば・・・日が迫るにつれて、蒼ざめるような不安にいつもなります。こんな演奏で、コンサートをしていいのだろうか?お客さんが来てくれるのだろうか。演奏会当日、指が痛くて弾けないとか、風邪で寝込むとか・・で中止しなければという事態にならなければいいが・・・・
大金のかかるイベントコンサートも、赤字にならないだろうか、合奏団の集まりが悪いけど、崩壊せずに演奏会にたどり着けるのだろうか、券が売れているのだろうか、当日の受付や、コンサートの流れがうまくいくだろうか・・・と心配の種は尽きません。
しかし、一応こうして、また新しい年を迎えることが出来ています。その困難の現場では、どうしょう、困ったなと、途方にくれていたことも、いつか何とかなって、過去へ押し流されています。
ずっと以前に書きましたが、「これもいつか過ぎ去るだろう」という究極の人生訓を、私は困った時の折々に自分に話しかけるように思い出します。呪文のように涙ながらに唱えることもあります。
う〜ン困った、これはどうにもならん・・・と思ったことも、確かにありました。しかし、振り返れば、そのどれもこれも、「これもいつか過ぎ去るだろう」の格言どおりに、乗り越えてきているのです。しかもそのたびに、あの方や、この方をはじめ、身近な家族などの身にしみる助けに出会いました。人という字は、支えあって立っているといいます。ほんとにそういうことに良く出会います。
体力的なことも、心配の種に勿論なります。ちょっひどいと、「自分はこれで死んでしまうのかな」などと思ったりすることも、ひそかにありましたが、まだそのどれも現実に至っていません(笑い)。いつしか何とかなって、今日を迎えています。
そういえば定年を迎えた方が話していました。ああ解放されたと嬉しかったのは、2,3ヶ月で、後はすることがないのに、気が変になりそうだった・・・しかしギターにであったので・・・と続きます。やることが待っていることは、素晴らしいことですね。
今年も、心配や不安や、消沈や、胃のキリキリ痛むことなど、いろんな波風が、いつもと同じようにやってくる日々になることでしょう。しかし、今の私の体の中には、まだその中へ歩き出すことが、「うれしい」という気持ちがあります。乗り込んでいけるという喜びを支えるエネルギーがあります。それは、心配した分だけ、苦しんだ分だけと同量か、それ以上の喜びや優しさに出会えるという、癒しがあることをこれまでの経験で学び、それを信じるからでもあります。
皆さま、どうぞ今年も、ご一緒に不安や悩みを抱えながら、生きていきましょう。どうぞよろしくお願いします。
<行事予定>
■ビーコン・ニューイヤーコンサート
1月9日(火)夜7時〜 ビーコンフィル
■第58回エチュード・ファミリー・クラブ例会
1月14日(日曜夜7時)サンシティー音楽院
■ほのぼの歌声サークル (日程変更あり)
1月10日・17日 水曜日午後2時から。
■第20回 ハーモニアス歌声サークル「野ばら」
1月17日(水)午前10時半〜光の園
■ハーモニアス別府 第6回ふれあい音楽講座
1月25日(木)午後2時〜 1,000円
第17回ハーモニアスニューイヤー
海瀬ピアノ演奏会レクチャー講座
■第188回 さわやかコンサート
1月25日(金)鶴見病院 6時40分〜
■オペラ鑑賞 ヴェルデイー 椿姫 @
1月31日(水)午後1時半〜
<500円>
■ハーモニアス別府第13回ニューイヤーコンサート
海瀬京子ピアノコンサート 2月4日(日)午後2時。ビーコンプラザ国際会議室。前売り券2,000円 発売中。 ハーモニアス別府の最大のイベントです。皆様の応援をお願いします。
■長崎ギター四重奏団 演奏会
2月10日(土)6時半〜 NHK大分放送局キャンバス 入場料2,500円 前売り券あります。
■春の音楽祭 4月29日(日・祭) サザンクロス
●ルベックスペシャルのお知らせ
1月は、お休みです。28日4時〜新年会 西部
サンシティー音楽院レッスンお休みのお知らせ
お正月休み 新年1月1日(月)〜7日(日)
5週目のお休み 29(月)〜31(水)
<1月は3回レッスンになります>
リレー随筆 142
ギター・新しい一歩
村上忠生
あけましておめでとうございます。
昨年、7月大分合同新聞主催トキハ別府店「ギター教室」に入会し、みなさんの仲間に入れて頂いた。
永年続けた自分の仕事をあれこれと整理をし、若い頃からギターを弾きたいと思いつづけて来たことを始めようとスタートをした。高年齢にはなったが、思い切りとして、「小学1年生」程の気持ちでいれば頑張れる。
私の目標は「楽譜を見てギターを弾く」…のことですから、ひとつひとつの基本を身につけて行けば、なんとかやさしい曲を1曲でも2曲でも弾けるようになれると思い練習に励んでいる。
譜面が読めなかった自分が練習のお陰で、教本@の“きらきら星”まで、どうにかたどり着くことができた。
ギターを弾くことは大変難しいが、何も知らなかった以前の自分よりは、やり始めた、この6ケ月の期間は小さいながらも「新しい1歩」が踏み出せたことを、とても新鮮に感じている。
ギターを習い初めて「興味と関心」が沸いてきた。昨年の秋ごろ偶然NHKのテレビを見ていると、ギターの演奏(独奏)が画面を流れていた。よく見ているとヨーロッパの自然や古城を背景にギターを演奏している。
柔らかく、哀愁に満ちた曲でした。引き込まれるように聞いていたが、ギター演奏の音色の良さを堪能させてもらった。
字幕には、「名曲100選」スペイン・グラナドス作曲ピアノ曲“アンダルーサ”をギター曲としたもの、ギター福田進一とあり、著名な方の演奏を聴くことができて改めて感動を受けた。
12月に入り、第28回ルベック定期演奏会「魅惑のギターステージ」が開かれ、楽しく聴くことができた。「ムーン」、「ひまわり」、「スペシャル」とそれぞれグループの皆さんの合奏を聴いて、日頃の練習や目標が伝わってきた。
トキハ「ギター教室」の“きらきらコンサート”が間近にせまり、私の“きらきら星のへんしん”の練習は、まだうまく進んでいなかった。あと1週間ほどの間に何をしたら良いか、毎日、繰り返しの練習をしたが、時々マンネリ化して集中力が途切れることがある、小休止をしたり、前に習った曲を弾いて見たりして、フレッシュアップをはかりながら、なんとか自宅での練習を終えた。
いよいよ当日、簡単なリハーサル。弾き始めたが、落ち着いているようで緊張感が走っている!何だか音がおかしい?その時、竹内先生が私のギターを取って調弦していただいた。始める前に再度の調弦さえ忘れていた。
本番、司会者の紹介で弾き始める。だんだんと曲が進むにつれ、緊張が高まってくる、自分では弾けているつもりだが、譜面を正確に追いかけていないかも。
こんな筈ではないと思いながらも最後は右手が震えていた。結局は練習で覚えた曲を、体が弾いていたように思う。
このミニ・コンサートの経験は、これから先の練習のために、大きな励みになると思った。
今年の目標は、教本Aを目指して自分のペースを守りながら、楽しくギターの練習に励みたいと思っている。
本年もよろしくお願いします。
ドイツ徒然草<11> 竹内宏子
〜最終回〜 「DANKE:ダンケ(ありがとう)!!」
ドイツ連載を書いたことで、1ヶ月間のドイツ滞在を、鮮明に思い返す事が出来ました。
ドイツに行って最も良かったこと・・・それは、「Ich bin Japanerin(私は日本人です)」・・・そう言って、自分が日本人であることを、自分自身で確認できたことです。(ドイツの人には、中国人も韓国人も日本人も、み〜んな同じに見えるそうです。よく間違えられますよ)
家を一歩出ると、自分は「竹内宏子」であるし、県を出ると自分は「大分県人」であるし、国を出ると自分は「日本人」。きっと地球を出ると自分は「地球人」(笑)・・・。どこかに出かけることは、自分自身を違う見方で認識することでもあるんだな〜と感じました。そして自分の拠点から遠くへ行くほど、自分の周りについて、より広い範囲を、一つにまとめて考えられることも分かりました。
さて、最終回の今回は、「DANKE(ありがとう)」という言葉について、書きたいと思います。「DANKE」は、ドイツではとても大切な言葉です。日本では「ありがとう」と言うかわりに、「すみません」や「どうも」などでも言える場面がありますが、ドイツではしょっちゅう「DANKE」を使います。例えば、こちらがちょっと道を譲ると、必ず(本当に必ず!)「DANKE!」と言ってくれます。年配の方は勿論、小さな子どもからも「DANKE!」と言われた時は、驚きました。「DANKE」と言うのが、ごく自然で、当たり前になっているようです。
それからお店では、売っている人が「DANKE」、買う人も「DANKE」。どちらも感謝し合っていて、とても気持ちが良い光景です。
また驚いたのは、レッスンの時。レッスンの始めに、見てもらう曲を、一度通して先生に聴いてもらいます。弾き終わると、先生がまずひと言・・・「DANKE」。何がDANKE?と思いました。日本では、弾いた後に先生から「ありがとう」と言われたことはありません。それに、先生から「DANKE」と言われて違和感を覚えるのは、私がどこかで、「ありがとう」とは、言ってる方が低姿勢だ・・・というイメージがあったからだと思います。でも、自然に「DANKE」と言い合う人たちを見ていると、「DANKE」と言っている方が、自分の持っている温かい何かを、相手にポンッと贈っているように感じました。「DANKE」「DANKE」と、気軽に、お手玉のように、ポン、ポン、と温かい気持ちを贈り合っていると思うと、とっても素敵でしょう?
「ありがとう」と言われると、嬉しいです。人に「DANKE」と言ってもらうのではなくて、人に「DANKE」と言える人になりたいと思います。
1年間のドイツ連載、今回で終わります。ありがとうございました。DANKE Sehr!!
CDレコーディング実況!I 竹内竜次
頑固じいさん…?! 「ソナタ3番」
有難いことに、色々な方に、CDの中でお気に入りの曲を見つけて頂いたり、お褒めの言葉を頂いたりしたのですが、残念なことに「ソナタ3番」だけ、誰からも「よかった」と言って頂いたことがありません。う〜む、困ったな…。というのも、僕の中でとりわけお気に入りが、この「ソナタ3番」だからです。同じくこの曲が好きなうちの奥さんも、「おかしいわねぇ、いい曲なのに…」と首をかしげています。しかし10年前、まだ学生のころに、初めて奥さんにこの「ソナタ3番」を聴かせた時は「なんじゃこりゃ?」という感じで、「ギターって、こんな曲ばっかりなの?」と聞かれ、困った覚えがあります(笑)。
無口で頑固な、近所のおじいちゃんが、以外に物知りで、笑うと結構愛嬌のある顔で…という具合に、良さが分かるまでに、少し時間のかかる曲かもしれません。
皆さんも辛抱強く、この曲とつき合って頂ければ、と思っています。
2006年12月24日(日)ニューライフ
NPO法人べっぷ優ゆうを応援する
〜「きずなコンサート」〜
おかげさまで無事終了しました!!
たくさんの方にご来場・応援して頂き、本当に有難うございました。たくさんの方の温かい気持ちに包まれ、それに応え優ゆうのなかまからの生きることへの強いメッセージがあり、会場は感動で一杯でした。
「重いハンディを持ちつつも住み慣れた地域で働きたい、働くことを通して生きる喜びを味わいたい!」こんなささやかな願いを、今何とか実現できる所が、べっぷ優ゆうです。活動・運営は「べっぷ優ゆうを支える市民の会」で支えられています。会員募集(年会費2,000円です) また、手作りの美味しいクッキー、皮膚に優しいオリーブ石鹸など、優ゆうのなかまが、心を込めて作った商品を注文販売しているそうです。HPもあります。
応援お願いします!詳しくは、竹内まで。
サンシティー音楽院 音楽だより♪284
エスプレシボ 2月号
小さな一歩 竹内幸一
2007年1月23日・・・この日は、私にとって、世界最高峰のエベレストに登り始めるほどの、新しい一歩を踏みだした日です。身の引き締まるような今の決意を書き、この記念すべき日を皆様にご報告させていただきます。
2008年に開くルベック30周年記念コンサートのために、ビーコンプラザ・フィルハーモニアホールの予約手続きを、1月23日に終えました。
実は昨年からいろいろ考えていました。ギター合奏団スペシャルの衰退や、私の体力的な面などを思うと、あまり無理をせず、ほどほどの小さな会場でもいいのではないかという気持ちに、かなり傾いていたのです。それに、2008年は、さわやかコンサートの200回記念、春の音楽祭の25回記念などの、特別イベントも入る予定です。いろんな負担が大きすぎて、弱気になる材料もかなりありました。
しかし、来年の秋に私は還暦を迎えます。この節目の時に、30年の積み重ね、また25年や、200回のコンサート達成という時期が重なるということは、偶然とはいえないような気がします。私の人生の集大成の年が、来年ではないかと思うのです。今騒がれている団塊世代の人々は、定年という節目を迎え、これまで長いことやってきた仕事に、一つの到達点を味わおうとしています。私には、定年というものはありませんが、これまでの積み重ねの集大成が、まとまった形で来年あらわれて来ている事は、大きな節目の到来にほかなりません。
それに、これから仲間の皆さんの高齢化も進み、私の体力も衰えていくとすれば、この30周年が、私の人生にとって、全身全霊を込めてチャレンジできる、大イベントの最後になるのではないかと思ったのです。いくら、から元気を出してもどうにもならない老いの現実はすぐにやってきます。それで、またご迷惑をおかけしますが、今チャレンジできる、最大の山を設定させていただきました。
1000名を越える人を集めた25周年の夢よもう一度・・・と、フィルでやることに決定したのです。結果はともかく、私のギター生活45年の集大成を、悔いを残すことのないようこの日にぶつけたいと思います。
2008年11月30日(日)午後2時開演です。はるか彼方の遠いことで、ぴんと来ないかもしれませんが、イベントが大きくなればなるほど、前もっての準備が必要になります。今、特別ゲストなど細かいことも少しずつ決まりつつあります。はるかな彼方の、およそ2年先の一日へ向けて、小さな歩幅の歩みが始まりました。
しかし、その決心が出来たのは、やはり、ムーンやひまわり、そしてスペシャルのギター合奏団の方々の顔を思い浮かべることが出来るからです。共に歩いてくれると信頼できる方々が、まだ健在だからです。 そして何よりも、この新聞を読んでくださる方々のご支援があればこそ、成り立つイベントです。
演奏に参加した人も、客席で応援していただいた方も、この一日を共有できたことが誇りに思えるような30周年記念の魅惑のギターステージにしたいと思います。共に喜び、共に汗を流し、共に泣ける人の輪が、2008年11月30日に大きな花を咲かせられるよう、私の持てるものをすべて出し尽くすつもりです。どうぞ、これから皆さん体に気をつけて、歓喜の一日をご一緒に迎えましょう。よろしくお願いします。
第3回 サンシティー音楽院 新春メール句会
結果の発表です!
たくさんのご応募有難うございました。今回は素敵な句が多く、選が散りました。それで、「第一席」が2名となりました。入選された皆さんおめでとうございました。(裏面に詳報)
【第一席】
楽しげに色鉛筆の年賀状《8点・うりこひめ》
特選 情景が良く分かり良かったです(指)
準特選 パソコンでいいかげんな賀状を作った私としては反省!楽しいな・・と思われる年賀状、送りたいものです。(の)
準特選 幸せな思いが、一枚の葉書にのって飛んでいきますね。(笛)
並選最近の年賀はがきは、プリンターによるものが多いが鉛筆の線に、手づくりを感じさせる(ダビンチ)
【第一席】
命あるものに囲まれ祖母の冬《8点・馬》
特選年老いたおばあさんを取り囲み、頑張って長生きしてね と励ましているような生き生きと命輝くもの達。 子供・孫・ひ孫・・ペット・草花たちもかな。 おばあさんもきっと元気の素を貰っていらっしゃることでしょう。(ゆめ女)
特選高齢の母あり 情景が浮かぶ(白狼)
準特選一人暮しのおばあさまでしょうか。でもまわりには花や木々が季節を告げ、鳥達も鳴き友人や孫達も訪ねてくる,豊かな生活が想像されます。おばあさまもきっと生き生きと暮していらっしゃるのでしょう。(ありんこ)
【第三席】
ふるさとの柱時計の冬の音《7点・笛》
特選物語性のある句だなあと思いました。冬の静かでちょっと暗い部屋にボーンと響く時計の音、ずっと昔から柱に掛かって家族を見守り時を刻んでいく柱時計…最近あまり見かけなくなりました。(ありんこ)
準特選私の実家にも昔、柱時計がありました。木造の家で底冷えのする空気の中、単調に時を告げる柱時計の音。そんな情景――感覚――が、一瞬によみがえってきました。(うりこひめ)
並選久しぶりのふるさとで変わらぬものは柱時計の音くらいでしょう。(長)
並選帰省して迎えるお正月。ずっと前からある柱時計の変らぬ音に安堵を感じます。(花乃)
<行事予定>
■ハーモニアス別府第13回ニューイヤーコンサート
海瀬京子ピアノコンサート 2月4日(日)午後2時。ビーコンプラザ国際会議室。前売り券2,000円 発売中。
■長崎ギター四重奏団 演奏会
2月10日(土)6時半〜 NHK大分放送局キャンバス 入場料2,500円 前売り券あります。
■オペラ鑑賞 ヴェルデイー 椿姫A
2月7日(水)午後1時半〜 <500円>
■第59回エチュード・ファミリー・クラブ例会
2月11日(日曜夜7時)サンシティー音楽院
■ほのぼの歌声サークル (日程変更あり)
2月14・28日 水曜日午後2時から。
■第21回 ハーモニアス歌声サークル「野ばら」
2月21日(水)午前10時半〜光の園
■ハーモニアス別府 第7回ふれあい音楽講座
2月22日(木)午後2時〜 1,000円
オペラ「トスカ」鑑賞
■第189回 さわやかコンサート
2月23日(金)鶴見病院 6時40分〜
■第24回 春の音楽祭 4月29日(日・祭) サザンクロス 午前 こども学生の部 午後 一般
目標があると、生き生きして、体の血の巡りも良くなり、健康的なのだそうです。参加曲を決めて、あなたも健やかに明るく、自分の新しい峰にチャレンジしてみてください!
●ルベックスペシャルのお知らせ
2月3日(パート楽譜作成会) 17・24練習 西部
【入選次席(6点)は、2名でした】
泣き声とあやす声とに初電話 《6点・の》
特選 おばあちゃんが、孫を抱いている娘と話しているのでしょうか。様子が良く分かりました。(笛)
並選お正月に帰省しなかった子どもさんとの初電話なのでしょう。せめて孫の声だけでもという子供や親の思い・・初電話に三世代の様子が込められていていいなと思いました。我が家の風景とも重なりました。(ありんこ)
並選 初電話の喜びの声が新年らしい(指)
並選作者は娘(嫁)を持つお母さまで、赤ちゃんか幼児の孫が遠方にいる方なのでしょうか?安否を気遣い又新年のおめでとうを伝えようという温かい作者が見えるような気がしました。(白うさぎ)
実万両の瞳いただく兎生く《6点・白うさぎ》
特選うさちゃんの目の形容に万両とはよくぞいいけるの思いです。(長)
特選純白に一点の赤。こどもの頃から何回も感動を繰り返してきた冬の定番アートです。それを「瞳いただき」と表現されたのが、ゆかしく新鮮に感じました。(うりこひめ)
悔い無しと思えど寒し除夜の鐘《4点・白狼》
特選今年1年よくがんばった。悔いはない。除夜の鐘の響く静かな大晦日の夜、そう自分に言いきかせる。それでも まだ心のどこかで作者が感じている寒さがある。寂寥感と深呼吸して立ち向かおうとする作者の心情が感じられ、心を惹きつける句だと思いました。(白うさぎ)
並選100%の共感です。除夜の鐘は毎年「寒し」です。でも、「山盛りの 悔いあり寒し 除夜の鐘」では終われないですよね。(うりこひめ)
並選 一年の終わりの複雑な気持ちが出ています(笛)
花色のショールを巻いて初詣 《4点・ゆめ女》
特選 どんなショールかしら? 私も欲しいな・・・若い娘さんの初詣の着物姿、想像して楽しくなりました。(の)
並選花色、という言葉に惹かれました。色の限定がないので、自分の好きな花色をどこまででも想像できて、楽しいです。春色とか、新色とかは聞くけど、花色は初めて聞きました。(馬)
放課後のはしゃぐ声聞くシクラメン《4点・和》
特選静と動の空間が分けてありながら一体化していて、素敵でした。おそらく作者も、シクラメンと共に「静」の中にいるのでしょう。余りゆらゆらしないシクラメンの静かで穏やかな雰囲気が情景によく合っていると思いました。(馬)
並選 周りに若い人の少ないこの頃です。はしゃぐ若い人の声とシクラメンの取り合わせもいいですね。(の)
シクラメン窓辺の陽射しほしいまま《4点・の》
準特選 青い空、出窓いっぱいの冬の日差し。外は寒いけれど ここには家族の愛情がこまやかに注がれています。 シクラメンも嬉しくて、気分良くて、幸せ! 首を伸ばして沢山の花を開きます。(ゆめ女)
準特選 冬の日の暖かさが表現されています。(長)
着ぶくれてまあるくなりし父の背《3点・ありんこ》
特選久し振りに会った父親を見て、まあるくなったのは歳のせい じゃない沢山着こんでいるから.そう思いたい自分がいる。何だかじんときます。(花乃)
あらたまりふと振り向けば歳の山《3点・白狼》
特選できればふりむかずに前に前にと、進むだけの人生でありたいけどついふりむいてしまうと、思える句(ダビンチ)
灰色の空の低さや寒の入り《3点・ありんこ》
準特選洞察力表現さすが・・・(白狼)
並選 なんだか薄暗くってさむ〜い。寒の入りだもんね今日は。 とても感じが出ていると思います。(ゆめ女)
冬薔薇格別深き紅の色 《2点・の》
並選春の妖艶豪華な薔薇と違って、冬の薔薇は数は少ないけれど きっぱりと清らかな感じです。色も透明で深く、永い間 そのままな姿を保つのがとてもいとしく思えてきます。共感、共感。(ゆめ女)
並選真紅のバラの花束は最愛の人からでしょうか。「格別深き」に意味がありそうですね。(花乃)
車椅子孫に囲まれ初詣 《2点・うりこひめ》
準特選しっかりとした三世代の絆があり、至福の笑みが見えます。(花乃)
背を伸ばしセレブ姿のシクラメン《2点・和》
準特選白いシクラメンの、なにかリンとした姿が目にうかぶ。(ダビンチ)
ひと皮をむきて全き葱の色 《2点・馬》
並選すきやきの、ねぎの色を思い出した白さがなにともすきやきのうまさを高める。(ダビンチ)
並選ちょっと汚れた葱の皮をサーと一気に剥く動作、そのあとにツヤツヤした真っ白な葱がすっと一本!鍋料理に欠かせませんね。(ありんこ)
演奏会気持ちひきしむ朝時雨《2点・花乃》
準特選 演奏会の朝は、特別な気持ちです。胸の奥で鳴り続く自分の鼓動と、降り続く細かい雨とが、よく合っていると思いました。時雨は、演奏会の朝の少しだけ憂鬱な感じとも合うけれど、その雨の中に気持ち引き締めて踏み出していくようなところも素敵でした。(馬)
カレンダー色あざやかな壁になり《2点・ダビンチ》
準特選部屋の壁にかけた一つのカレンダーが、新しい年の訪れと晴れやかさを運んでくれます。作者のそんな気持ちが色鮮やかな壁になりで表現されていて、きれいな句だと思いました。(白うさぎ)
葉のしげり土温かしシクラメン《2点・馬》
並選この季節に静かな生命力を息づかせているシクラメンの鉢。通りすがりに見るだけでも良いものだけど、育てているともっと感じるものも大きいですね。(うりこひめ)
並選シクラメンの葉が立派にしげって花を咲かせる準備をしているその土も温かい。その花を照らしている全ての命の息遣いを感じる句でよいと思いました。太陽の陽射しも見えるようです。(白うさぎ)
日当たりの特等席のシクラメン 《1点・ありんこ》
並選 我が家のシクラメンもこの状態ですが、この表現は思いつきませんでした。(の)
元日や実家の母に五目寿司 《1点・ゆめ女》
並選我が家の妹のことを詠んでくれたみたいです。(長)
何鉢もシクラメン置くカフェテラス《1点・うりこひめ》
並選明るい日差しの中でコーヒー 白いデッキが似合いそう(白狼)
シクラメン葉陰で身支度初蕾 《1点白うさぎ》
並選女性らしい感性 男なら気持ち・・・・・い。(白狼)
日溜りの出窓に真っ赤なシクラメン《1点・花乃》
並選 日溜り、出窓とくると、なんとなくふんわりしたピンク?くらいのシクラメンを想像してしまいますが、そこに、真っ赤な、ときたので驚きと、シクラメンの生命力みたいなものも感じました。(馬)
おたより
こんばんは。うりこひめです。
新春俳句大会、楽しかったです。参加された皆さんと和やかな新年会をしたような気分です。ありがとうございました。
素人なりにがんばって作った私の句を読んでくださった方、選評を下さった方、ありがとうございました。
それにしても、わずか17音なのにそこから見える世界はどこまでも広いものですね。
上手な句も下手な句も(私にはその区別がつかないのですが)作者の気持ちや詠まれている情景などをあれこれ想像してみると一句一句に愛着を感じてしまいます。更に他の方の選評を読むと、また違った世界が見えてきたり・・。お忙しいでしょうけれど、来春も是非企画して下さいね。(うりこひめ)
大変お世話様でした。パソコン上の「句会」は初めてですが、楽しいものですね。
随分面倒なお仕事だったと感謝しています。
皆様の批評も勉強になりますね。又参加したいです。有難う御座いました。(の)
新春俳句大会、今回もとても楽しませていただきました。いろいろと大変な作業だったことでしょう。お世話になりありがとうございました。(ありんこ)
サンシティー音楽院 音楽だより♪285
エスプレシボ3月号
番号回数好き 竹内幸一
今日は2月25日の日曜日です。今月は、5週目のお休みがありません。それで、この新聞を今日作り上げようと、朝からパソコンに向かっています。
今月は、3月で60回目を迎え5周年になるEFCのことを取り上げようかなと思っていました。しかし、昨夜寝る前に、ふと、「自分は、何でこんなに回数好きなんだろうな」と思いました。そこで、今月は、このことについて書いてみたいと思います。いささか自慢話になりそうで、話の持って行き様が難しいのですが・・・これも、読み始めた因果とあきらめて(笑い)、どうぞご容赦下さい。
回数好きというのはどういうことかというと、いろいろやっていることに、なんでもかんでも番号をつけているという事です。長く生きていれば、どの方もそれぞれの方面で持続や積み重ねをしていることと思います。結果的には同じことだと思うのですが、私の場合、何でもとにかく通しの番号をつけて、その数が増えるのを喜ぶ傾向があるのです。身の回りの、番号を増やすことで、日々の暮らしに自己満足しているといってもいいでしょう。
例えば(これが自慢になりそうで、申し訳ないのですが)どんなものが、私の周りに、あるか書いてみましょう。(書かせてください)
冒頭に書きました、第60回EFC(毎月一度の小さな発表会・5年)、エスプレシボ285号(この新聞・月1回・23年と9ヶ月)、第190回さわやかコンサート(鶴見病院のコンサート・月1回15年と10ヶ月)、第24回春の音楽祭(音楽院の発表会、年1回・24年)、第28回魅惑のギターステージ(ギター合奏団のコンサート、年1回28年)、第29回別府ギターサークル連盟定期演奏会(ギター連盟の定演、年1回・29年) さそり座の歌bX14(文学サークル紙にエッセイの連載・週2回程度・33年)、おまけ?竹内幸一と行く文学・音楽紀行(私のホームページ 44986・約4年。こんな番号の増加も好きなんです)・・・・・
長め、多めのものを取り出すと、およそそんな感じで、番号をつけています(ついています)。ちょっと異常なほどの、番号執着嗜好かもしれませんね。
なぜこうも番号にこだわるんでしょうね?それを、この機会に少し自己分析(できるかな?)してみようかなと思います。
たぶんその裏にある大きなものは、20歳過ぎまでの病気のせいだろうと思います。特に、18歳から20歳過ぎまでの入院で、極端に言えば一度死んだところから、生へ再出発したと言う体験が、一番に考えられるところです。このまま自分の命が終わるのかなと言う淵から、生きて行ける、働けると言う世界へ踏み出したということが、番号好きの大きな要因になっている気がします。
生きていけるという喜びがいつまで続くかわからないと言う不安の中で、自分が確かに生きているという軌跡を確かめたい、残したいと言う気持ちが、私のどこかにあったのでしょう。ほんの短い日々でも、はっきりと目に見えるかたちで、積み重ねていく自分の暮らしをきちんと記録していくために、番号付けしていたのだと思います。
不安を感じながらも、いつの間にか私もかなり長い生の時間をいただきました。不思議でなりません。まだ分かりませんが、まさかこの私が還暦(来年)まで永らえるとは、それこそ夢にも思えないことでした。良くここまで生きたものだなと、時折思います。
生きる時間が長くなるにつれて、いつしか番号も増えてきました。そして今では、その番号が自分のバックボーンではないかと思えるようになりました。それでなおさら、また番号に執着するのでしょう。
学歴もないし、体もいろんな不備を抱えています。性格的にも、強いリーダーシップ(声も小さいし)があると思えません。しかし、曲りなりにも、音楽で人を導くと言う仕事をし、また、行きがかり上いろんなグループや団体のお世話をすることもあります。また、人の前で、自分の考えをしゃべらねばならない機会も時折あります。そんな時に、へなへなとくずれていたのでは、前に進めません。どのことからも、尻尾を巻いて、弱々しく逃げ出したくなるのを、どこかで踏みとどまって、胸を張らねばならないことがあります。
今となっては、そのきわめて脆弱な私自身の内面の大きな支えが、これまでの様々な番号の積み重ねではないかと思うのです。ほんのささやかな、目に見えないようなものでも、自分で自分を信じることの出来る何かが少しでもあれば、人はある程度生きていける気がします。私の場合、それが、この番号なのだと思います。
世の中には、天災、人災、また病気や人間関係など様々な困難があります。そんな中でへこたれずに生きていくのは、大変なことです。これを読んでくださっている皆さんは、仕事や家庭生活など、いろんな難しい暮らしの中を立派に生きています。それは、その人にしかわからない(自覚していないこともあるかもしれませんが)、それぞれの人を支える、自分を信じることの何かがあるからでしょう。素晴らしいことだと思います。
生きていければ、どなたにも人生の貯金通帳に、いろんな積み重ねがたまっていきます。私の場合、たまたま番号をつけてそれを見やすくしているようです。しかし、いつかは、どの番号も途絶える時が来ます。その時がいつなのかは誰にもわかりませんが、その日まで、私の番号執着は続いていくことでしょう。
<行事予定>
■オペラ鑑賞 ヴェルデイー「ドン・カルロ」@
3月7日(水)午後1時半〜
<500円>
■第60回エチュード・ファミリー・クラブ例会(5周年)
3月11日(日曜夜7時)サンシティー音楽院
■ほのぼの歌声サークル
3月14・28日 水曜日午後2時から。
■第22回 ハーモニアス歌声サークル「野ばら」
3月21日(水)午前10時半〜光の園
■ハーモニアス別府 第8回ふれあい音楽講座
3月22日(木)午後2時〜 1,000円
アルゲリッチ音楽祭(4月11〜21)の聴きどころ
■第190回 さわやかコンサート
3月23日(金)鶴見病院 6時45分〜
■アルゲリッチ音楽祭に協力して
ハーモニアス別府主催 ビーコンプラザ共催
マスタークラス受講生コンサート(クラリネット、ビオラ、声楽) 4月19日(木)午後6時半〜 1,000円
■第1回 愛の里ロビーコンサート (無料)
4月1日(日)午後2時開演 椅子の準備がありますのでご予約をお願いします。<出演トリオ> 石井暁子(F)・竹内宏子(P)・竹内竜次(G)
■第24回 春の音楽祭 4月29日(日・祭) サザンクロス 午前⇔こども学生の部。 午後⇔一般。
*申込書が出来ました。年に一度の同窓会に参加して、健在振りをご披露してください。
■竹内竜次CD発売記念コンサート
*福岡 あいれふホール 5月11日7時
*京都 琵琶湖ホテル・チャぺル 5月16日7時
*別府 冨士屋 5月27日(日)午後2時〜
前売り券2,000円(コーヒー・ケーキ付き)
●ルベックスペシャルのお知らせ
3月3・10・17・24・31の5回練習 西部
☆音楽院のお休み
5週目 3月29・30・31
祭日 3月21日(水曜日)
リレー随筆 143
ギターが教えてくれたもの
田北晃子
私は、3歳の女の子と、7ヶ月の男の子を持つ2児の母です。現在は育児休業中で、家事と育児に日々奮闘中。子どもとゆっくり過ごす時間に幸せを感じています。それとは別に、自分の時間をもてるのも今しかないと思い、働いているときにはできないことにチャレンジしたいと思いました。
何にチャレンジしようかと考えていたところ、目に飛び込んできたのが、新聞に載っていたトキハ文化教室の広告でした。たくさんの教室がある中で一番魅力を感じたのが「ギター教室」でした。夫に相談すると、実家の屋根裏にほこりをかぶったギターがあるとのこと。これはやらねばなるまいと決心し、教室に通うことにしたわけです。
まず最初に感じたのは教わることの新鮮さです。なにせ全くの初心者です。一から先生に教わるのですから、緊張はするし、指は動かないし、変な音は出るし、思ったようにはいきません。それでも一歩ずつ進んでいくことに喜びを感じています。
次に感じたのは、楽器の魅力です。指で押すだけで音が出るピアノとは違い、ひとつの音を出すのにも、左手の押さえる場所と右手の弾き方、両方を意識しないとうまくいかず一苦労。けれども、そうして奏でられた音色はへたくそながら、美しくそして少しもの悲しいような響きで心に染み入ります。家で練習しようとすると、3歳の娘が必ず邪魔をしてきます。一人前にギターを抱えては、思うがままに弾いています。ギターの魅力を感じるのは大人ばかりではないようです。
最後に、新たな一歩を踏み出す勇気と学ぶ姿勢を教えてもらいました。ギター教室に初めて見学に行ったとき、男性が多かったので、若い頃からの趣味を続けていらっしゃるんだなと思っていました。ところが、お話を伺ってみると、定年を迎えてから、昔からやってみたかったのではじめたという方もいらっしゃって、素敵だなとおもいました。いろんな場で演奏するなど、積極的に活動されているからか、みなさんとてもお若く、紳士で、輝いています。私なんて、まだまだひよっこ。がんばらねば、という気持ちが沸々とわいてきました。
いろんなことを教えてくれたギター。せっかく楽しくなってきたところでしたが、仕事に復帰するので3月末でひとまずお休みです。また、必ず、習いにきます。
その時までにこっそり練習しておいて、先 生やみなさんをびっくりさせますね。
洗足学園音楽高校合格!
おめでとう! 青木 映璃さん
受験を通して 青木映璃
私は、今年、高校受験をしました。中高一貫の私は、高校受験なんて無縁だと思っていました。関東の音楽高校を受験すると決めてた、夏。声楽、ピアノのレッスンを少し増やしました。夏にはダンスの大会があり、たくさんの声楽のレッスンやピアノのレッスンはできませんでしたが、体力もつきいい経験になりました。
2学期に入り、声楽のコンクールの練習を始めました。この時期は、学校で学園祭があり、ものすごくばたばたしていたのを覚えています。学園祭にダンスにチアに塾に声楽とピアノ・・やりたいことをすべてやっていて、どれも中途半端だなあ。と思うこともありました。10月にあったコンクールは、初めて人の前で1人で歌いました。賞は取れなかったけど、私はいい経験をしたと思っています。
その頃くらいから、私は受験の勉強に励み始めました。受験をしなくても高校に行けるという条件があったので、正直 高校が関東ということもあり、悩んだこともありました。しかし、やっぱり「音楽をしたい」という気持ちがあり、受験するとはっきり自分の気持ちで決めたのもこの頃だった気がします。
声楽、ピアノ(楽典)、塾を倍くらいに増やしました。
私は、聴音がものすごく苦手です。毎回何回もしました。先生は「徐々にできている」と言ってくれ安心できた半面、不安でした。
はじめのうちは「通るだろう」と思う気持ちが少しありました。でも、12月後半に行った高校の冬期講習に行き、周りのレベルと厳しさがわかりました。楽典では、いいクラスに入れましたが、聴音は下のクラスでした。
冬期講習では、楽典や聴音、発声の仕方をたくさん教えてもらえました。
それから、コールユーブンゲンは範囲の分毎日2回は歌いました。コンコーネ、自由曲は毎日1回は、歌いました。聴音は、冬期講習で言われたように、今までやった聴音を引いて歌いました。
2007年に入るとあと1ヶ月になりました。声楽は入れれるだけ入れて、レッスン以外は塾に10時までいました。練習も勉強も「ここまでしたことない」と思うほどしました。本番までは、学校と受験勉強の両立ができなくて、大変だと思いました。学校もいやだと思ってました。周りは受験じゃなくて・・イライラしたときもありました。受験が近づくにつれ、どんどん不安になりました。1番の不安はやっぱり聴音でした。点数がいってなかったら、実技、一般科目ができていても落ちるという恐怖がありました。
・・・本番前夜。なかなか寝れなくて、胃が痛くなりました。
もちろん。1番不安になったのは本番でした。楽典はまずまずできました。しかしやっぱり、聴音があまりにできないと自分で確信しました。しかし、ここで引きずってたらいけないと思い、実技や作文、朗読、ダンス、一般科目とほかはうまくいきました。
ただ、終わったあと「聴音ができてない。絶対落ちた」と思いました。発表までの1時間 こんなに不安なことはないと思うほど、不安でした。結果は、合格で驚きました。正直 落ちたと思っていたので、ものすごく嬉しかったです。
受験後、高校の先生から「実技の点数も一般科目の点数も足りている」と言われ、安心しました。
合格して、やっぱり「ものすごく練習した」と思いました。そして、先生達にも ものすごく感謝しました。そして、1番世話をしてくれて、1番心配をかけた家族の人にはものすごく感謝の気持ちがわきました。
人の助けもあり、今、合格できたと思ってます。これから、気を緩めすぎないように、頑張って行きたいと思います。
(講師談)本人が本当にコツコツよく頑張ったと思います。短い期間でしたが、講習などを通して、自覚を持って準備できたことが良かったですね。この期間に頑張ったことは、これからのえりちゃんの自信と糧になることでしょう。 心から・・・合格おめでとう!!これからも音楽がしたい!音楽が好きだ!という気持ちを大切に頑張ってね。
(白石&竹内)
「音のことのは」 竹内宏子
音は瞬間。そして、永劫。
過去からみらいへ
流れ星のように輝いて消えてく響きを
すくいとって小さな一冊にしました
(「音のことのは」〜より)
読んだことがある方も、いらっしゃると思いますが、『音のことのは(幻冬舎)』という本があります。私のお気に入りの一冊なのですが、今回はその中から「音のことのは」をご紹介いたします。
音は消えてしまいますが、だからこそ、音を表している言葉(音の言の葉)が、日本語にはたくさんあります。音楽は、一瞬で消える音と音とが、合わさって出来たものですね。そんな、消え行く音に耳を済ますことは、広く言えば、いつか必ず消え行く命との対話に繋がるような気がします。音に耳を澄ますと、音は「ことのは」になって、心に残っていくかもしれません。
今回の ことのは は、静まり返っていること・沈黙 の意味を持つ 「 しじま 」 です。
☆始めに静寂があった。静寂の中には、しじまの緊張が張り詰めていた。それは、「神がものを言わなくなった有様」であった。しじむは、口を閉じてものを言わぬこと。平安時代には黙してものを言わないしじまあそびがあり、それに興じるしじまの姫の姿があった。 しじまは破られ、短い人の生があり、また悠久のしじまにもどる。
リレー随筆 144
憧れのギター教室 谷 久男
昨年、40数年前から憧れていたギター教室に入校できて希望がかなえられた事に、感激して、早6ヶ月目を迎えております。
ギターに思いを持ったのは、当時禁じられた遊びの流れるような音を聞いたのがきっかけだったと記憶しております。
手始めに通信教育の東京音楽アカデミーの教本を買い、練習を始めましたが、所詮素人なかなか思うようにはならず、一時の思いもいつの間にか忘れ去られてしまいました。
それから40年近く、ギターもケースの中で休眠、思い出しては時々練習もしてみましたが、これも長続きせず、ギターもケースの中からいつの間にか出しっぱなしになりホコリだらけになっていました。
そんな折、ギターコンサートの記事を新聞で知り、聴きに行き「40数年前の思いに再び挑戦(60の手習い)してみたい」ということが、ギターを始めるきっかけです。
今、やっと、ラ・クカラチャに挑戦しているところです。何事にも興味を持ち、やっていますが、このギターだけは人生の友として最後まで頑張って続けたいと考えております。
教室の皆様にはお出会いしておりませんが、いろいろなアドバイスをいただければ幸いです。憧れのギター教室に入校できたのだから、名曲が一曲でも早く弾けるようになるのが夢です。その日が来ることを楽しみに日々積み重ねていきます。
最後になりましたが、私が、今チャレンジしているのが毎週金曜日のギター教室、土曜日のミニバレー、夏季にはカヌー、時間を見ての登山、ゴルフ等々、身近なところでは、参加五回目、4月8日に挑戦します鶴見岳一気登山(韋駄天コース)です。
仕事も現役で励んでおります。
何事にも気力、体力の限界まで挑戦し続けたいと思っています。
新連載 徳田美和のきまぐれ日記その1
バイオリン科講師 徳田美和
《サンシティー音楽院と出会って》
こんにちは。バイオリンをしています、徳田美和といいます。私は、毎月発行されているエスプレシボを読むのを楽しみにしています。なので、その新聞に参加できる事を嬉しく思います。つたない文章ではありますが、これからよろしくお願いします!
私は鹿児島出身なのですが、大学を大分県立芸術文化短期大学に進み、専攻科時代にオーケストラを立ち上げたのがきっかけで、卒業後もそのまま大分で活動しています。
そんな私に大学の先輩が声をかけて下さり、去年、私はサンシティー音楽院の皆さんと出会うことが出来ました。
面接!?のため初めて訪れた時は、どこかな?どんなところかな?どんな方達なのかな?とドキドキわくわくしながら車を走らせた覚えがあります。着いてみると、温かい雰囲気の音楽室には、ギターやピアノの楽譜、文学、様々な本が壁にぎっしり。
院長さんと奥様の八重子さん、それに宏子さんが気さくに迎えて下さり、楽しい会話の中、緊張もいつの間にか、心地いいものへと変わっていました。その心遣いは、今でも感じています。
去年は、ハッピーコンサートに参加し、月1回の発表会(EFC)と病院での演奏会、ハーモニアス別府の活動に参加させていただいていますが、別府は、地域の中に音楽が溶け込んでいるのを感じます。そこには、サンシティー音楽院の皆さん、またその周りの皆さんが、活動を続けてこられたからだと、参加する中で思うことでした。
私は、オーケストラを仲間と立ち上げて5年続けましたが、続けるのは責任があるポジションにつけばつくほど、参加しているメンバーが多ければ多いほどまとめるのも大変だと感じていました。
でも、今は音楽が好きで、大切にしていて、お互いに応援しあって活動している皆さんに出会えて、改めて音楽っていいな、続けるって素敵だなと思っています。
音楽に出会えたこと、出会うきっかけをくれた両親や兄弟、一緒に活動している仲間、指導してくださる先生方、天国のおじいちゃん・・・(書き出したらきりがない!)
そしてサンシテイー音楽院の皆さんと出会えた事に、感謝しながら、これからも1日1日大切に過ごしていきたいです。
新連載 音楽のれきし 1 竹内宏子
音楽には、長い長い歴史があります。私は歴史や地理が大の苦手・・・。なので、この連載で自分が勉強できたらいいな!と思います。間違ったことを書いていた時は、ぜひ教えて下さいね。
1回目は 「‘かつら’に見る西洋音楽史」
1章 ☆かつらか否か☆
学校の音楽室に作曲家の肖像画を飾ってあります。あれは夜中になると笑う・・・ってちがぁ〜う!あの中で、誰がかつらで、誰が地毛か(笑)分かりますか?はい、そうですね。超不自然な(失礼!)クリンクリンのパーマの人たち。彼らはまぎれもなく・・・かつら!です。でも、勘違いしてはいけません。彼らは、自分の頭髪には関係なく、かつらをつけていたのです。かつらは、1600〜1800年時代の西洋のファッションであり、正装でした。
当時の貴族たちは、洋服を着飾り、かつらをかぶることを正装としていました。正式の場所には、必ずあのクリンクリンかつらで訪れるのが習慣でした(かつらの集合を想像すると恐いけど)。
2章 ☆かつらと音楽家☆
かつら流行時代の音楽家といえば、宮廷内または側近の貴族たちに雇われることが、一般的でした。また当時の音楽家にとって「○○宮廷に仕えている」というのが、一種のステータスになっていたかもしれません。(モーツァルトがパパと一緒に宮廷を回り、就職活動した話は有名ですね)いわゆる国家公務員のようなもの(?)で、雇われるのは名誉であり、生活も保障されるけど、好き勝手をするとクビになるよ、という感じでしょうか。
雇われた音楽家のくらしは・・・、勿論ご主人のために、希望に添う曲を作曲・演奏しなければなりません。例えば、「○○様とお食事するから、上品なBGMを演奏して下さる?」・・・例えば、「娘の花子(←仮名)のお誕生日だから、花子の気に入るような曲を、記念に作って下さいね」・・・とご所望。そんな時は、「なんでBGM?」とか、「なんで花子のために?」などという文句は、言えません!
そして、そういったパーティーや会合では、日頃はかつら生活でない(貴族生まれでない)音楽家も、正装(かつら着用)をして、演奏・作曲で会を盛り上げていたのでした(何て涙ぐましい努力!)。それで大抵の曲は、誰かに捧げられるために作られています。そんな立場上、要求されるお仕事と、自分が本当に作りたい曲・演奏したい曲との狭間で悩んだ音楽家も、少なくありません。
ということで、かつらをかぶった肖像画の音楽家は、当時(自身が貴族でない限り)雇われながら素晴らしい作品を残した、素晴らしい音楽家なのです。だから、クルクルまきまきカールの肖像画を見たら、心の中で称えてあげましょうね。肖像画は、一生に一枚の大事なものだから、かつら着用の正装で描いてもらったんですね。
<備考> ☆読み飛ばしてください☆
※
きっかけ ルイ12世(1600年)が精神的疲労のために脱毛症で、かつらをかぶったところ、優しい家来たちが皆、それに合わせてかぶったことから、かつらが正装としてフランスに定着したらしい。
※ 日本 「かつら」の流行時代、日本では「ちょんまげ」時代だった!(世界各地の髪形、どうしちゃったんだ??)
※ かつらの代表者 バッハ、ヘンデル、
ヴィヴァルディー・モーツアルト他…
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反抗 かつら時代でかつら(貴族・権力)をイヤがった人は・・・ベートーヴェン
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名残1 演奏会でドレスやタキシードを着るのは、この時代の正装の名残(・・・かつらは残らなかったのね)
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名残2 今でも正装として、イギリスの陪審員はかつらをかぶるらしい
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かつら好き オシャレ好きのモーツァルトは、毎回かつらを選ぶことを楽しんでいたらしい
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かつらの時期
17〜18世紀の西洋。音楽史的にはバロック時代・古典派時代と言って、楽器で演奏される曲の中でも古い方の時代にあたります。